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パネルディスカッション
オードリー・タン
台湾デジタル担当大臣
オードリー・タンは台湾のソーシャル・イノベーション担当のデジタル大臣である。
オードリーは、コンピューター言語である Perl と Haskell を再活性化させ、同時にダン・ブルックリン氏と共同でオンライン・スプレッド・シートである EtherCalc を構築したことで知られている。 公共部門に於いては、オードリーは台湾の国家発展委員会のオープンデータ委員会委員及び国民基本教育(小学校から高等学校まで)のカリキュラム委員会の委員を務め、台湾の歴史上初と試みであるネット規則制定プロジェクトを主導している。
プライベート部門に於いては、アップル社でコンピューター言語についてのコンサルタントとして仕事をし、オックスフォード大学出版とは集合辞書編集について、ソーシャルアルテックスとは社会的相互デザインについて仕事をしていた。
社会的部門では、“fork the government.”(政府の再構築)を合言葉に、市民社会実現の為の創造的ツールに焦点を当てた活気あるコミュニティであるg0v(ガバメント・ゼロ)に積極的に貢献している。 -
パネルディスカッション
スプツニ子!
アーティスト/デザイナー/東京藝術大学デザイン科 准教授
1985年生まれ。インペリアル・カレッジ・ロンドン数学科および情報工学科を卒業後、英国王立芸術学院(RCA)デザイン・インタラクションズ専攻修士課程を修了。
RCA在学中より、テクノロジーによって変化していく人間の在り方や社会を反映させた映像インスタレーション作品を制作。最近の主な展覧会に、2019年「未来と芸術展」(森美術館)「Cooper Hewitt デザイントリエンナーレ」(クーパーヒューイット、アメリカ)、「BROKEN NATURE」(第22回ミラノトリエンナーレ、伊)、2017年「JAPANORAMA」(ポンピドゥーセンターメス、仏)2016年「第3回瀬戸内国際芸術祭」(ベネッセアートサイト直島)、「Collecting Future Japan – Neo Nipponica」(ビクトリア&アルバート博物館、イギリス)など。
2013年よりマサチューセッツ工科大学(MIT) メディアラボ 助教に就任しDesign Fiction Group を率いた。その後東京大学生産技術研究所特任准教授を経て、現職。
VOGUE JAPAN ウーマンオブザイヤー2013受賞。2014年FORBES JAPAN 「未来を創る日本の女性10人」選出。2016年第11回「ロレアル-ユネスコ女性科学者 日本特別賞」受賞。2017年世界経済フォーラム 「ヤンググローバルリーダーズ」、2019年TEDフェローに選出。著書に「はみだす力」。 -
開会祝辞
五神 真
東京大学 第30代総長
1980年東京大学理学部卒業、1982年同大学院理学系研究科物理学専門課程修士課程修了。1983年同博士課程退学。1985年理学博士(東京大学)。専門は光量子物理学。
1998年東京大学大学院工学系研究科教授、2010年同理学系研究科教授、2012年同副学長、2014年同理学系研究科長を経て、2015年4月より現職。
科学技術・学術審議会委員、知的財産戦略本部本部員などを務める。
著書に『変革を駆動する大学:社会との連携から協創へ』(東京大学出版会)、『大学の未来地図:「知識集約型社会」を創る 』(ちくま新書)がある。 -
開会祝辞
孫 正義
ソフトバンクグループ株式会社(以下「SBG」)代表取締役 会長兼社長執行役員
1981年にSBGを設立。以降、グループとして、通信、インターネットサービス、AI、スマートロボット、IoT、クリーンエネルギーなど、テクノロジー分野において幅広く事業を展開し、情報革命を牽引。2017年5月には、情報革命の最前線で変革を行う企業をサポートすることを目的とした、ソフトバンク・ビジョン・ファンドの大規模な初回クロージングを発表。 現在、国内通信事業会社であるソフトバンク株式会社 取締役会長、Zホールディングス株式会社 取締役、世界をリードするマイクロプロセッサーIPのデザインを行うArm LimitedのChairman and Directorも務める。2011年3月11日発生した東日本大震災後には、自然エネルギー協議会、東日本大震災復興支援財団、自然エネルギー財団を設立。2016年12月、高い志と異能を持つ若者が才能を開花できる環境を提供し、未来を創る人材を支援することを目的とした孫正義育英財団を設立。
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特別対談・閉会挨拶
藤井 輝夫
東京大学 理事 (次期総長予定者)・副学長/Beyond AI 研究推進機構 機構長
1988年東京大学工学部卒業、1990年同大学院工学系研究科修士課程修了、1993年同大学院工学系研究科博士課程修了・工学博士、同生産技術研究所や、理化学研究所での勤務を経て、2007年東京大学生産技術研究所教授、2015年同生産技術研究所長、2018年同大学執行役・副学長、2019年より現在まで理事・副学長として、財務、社会連携・産学官協創担当を務める。2020年より、ソフトバンクとの共同研究のBeyond AI連携事業を推進、Beyond AI研究推進機構の機構長を務める。その他、2005年から2007年まで文部科学省参与、2007年から2014年まで日仏国際共同研究ラボ(LIMMS)の共同ディレクター、2017年から2019年までCBMS(Chemical and Biological Microsystems Society)会長。専門は海中ロボット、およびマイクロフルイディクス(マイクロ流体)。
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特別対談
宮川 潤一
ソフトバンク株式会社 代表取締役 副社長執行役員 兼 CTO
1991年 株式会社ももたろうインターネット代表取締役社長
2000年 名古屋めたりっく通信株式会社代表取締役社長(現ソフトバンク株式会社)
2003年 ソフトバンクBB株式会社取締役、2007年ソフトバンクモバイル株式会社取締役専務執行役員 兼 CTOを経て、2018年より現職。その他、米Sprint Corporation Technical Chief Operating Officerを務めた経験を持つほか、現在、HAPSモバイル株式会社代表取締役社長 兼 CEO、MONET Technologies株式会社代表取締役社長 兼 CEOなどを兼任。 -
司会
矢口 祐人
東京大学大学院情報学環 教授/総長特任補佐
バージニア州ウィリアム・アンド・メアリ大学大学院アメリカ研究プログラム修了(M.A./Ph.D.)。UC Santa Cruz/East West Centerフルブライト研究員。著書に『ハワイの歴史と文化』(中公新書2002)、『憧れのハワイ―日本人のハワイ観』(中央公論新社2011; 第27回ヨゼフ・ロゲンドルフ賞)、『奇妙なアメリカ-神と正義のミュージアム』(新潮選書2014)、編著に『現代アメリカ講義』(東大出版会2020)など。2015-18年まで米国アメリカ学会の学会誌American Quarterlyの副編集長。
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AI自体の進化
原田 達也
少ない教師データからの高精度予測モデル自動構築
画像認識,機械学習,知能ロボットの研究に従事.パターン認識や機械学習を用いた数理情報的な立場から,実世界知能の原理を明らかにし,開かれた実世界において頑健に動作する知能システム実現のための具体的な手法や応用について研究
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AI自体の進化
田中 純一
複合AIによる問題解決手法
素粒子の極微世界の基本原理を解明する為に高エネルギー加速器素粒子実験に従事。膨大な量のデータを扱う LHC ATLAS実験における物理解析へ最先端コンピューティング技術を適用する領域で活躍。
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脳科学とAI
池谷 裕二
AIによる脳機能拡張
脳研究者、薬学博士。「ERATO脳AI融合プロジェクト」の代表。神経科学および薬理学を専門とし、海馬や大脳皮質の可塑性を研究。脳科学の知見を紹介する一般向けの著作多数。
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脳科学とAI
大木 研一
脳活動データを活用した高信頼AI開発
脳細胞機能イメージングの第一人者。数千の神経細胞の活動を計測する技術を世界に先駆け開発。これを用い脳情報を人工知能に写し取る技術を開発。脳情報処理への理解を深め、脳型の次世代人工知能開発を目指す。
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脳科学とAI
辻 晶
幼児の知識獲得メカニズムを活用したAI
人工知能が言語を習得するには人間の赤ちゃんに比べて膨大な量のデータを学習する必要がある。乳幼児はどのようにして、驚くべきスピードと効率で母国語を習得しているのでしょうか。社会的な環境要素の役割を中心に、乳幼児の言語能力が発達する仕組みを解明。人工知能への応用を目指す。
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脳科学とAI・パネルディスカッション
池内 与志穂
人工脳組織を用いた脳機能解明
ヒトiPS細胞から神経組織(オルガノイド)を作製し、神経回路を機能させることで、脳の仕組みを明らかにすることを目指す。神経組織を軸索束組織を介して生体内に近い状態でつなぎ合わせる技術を開発済み。
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物理とAIの融合
齊藤 英治
AIを活用した物質の量子的性質の解読
基礎物理法則の歴史に新たな1ページを刻むスピン科学における世界的リーダー。従来のエレクトロニクスにはない設計原理で材料や素子を開発できると期待が高まる。国際的な実績、数々の受賞実績。
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物理とAIの融合
田畑 仁
生体ゆらぎに学ぶ超低消費電力を実現する 次世代AI デバイス
マテリアルサイエンスをバックボーンに、生命から情報処理や物理構造などの着想を得て、まったく新しい電子デバイスを開発。”ゆらぎ”を利用したエレクトロニクスの可能性を探求している。応用物理学会フェロー。
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AIと社会・モデレーター
林 香里
AI時代における真のジェンダー平等社会の実現とマイノリティの権利保障のための規範・倫理・実践研究
ジャーナリズム/マスメディア研究者。言論・表現空間の公正性、公共性に関する理論研究、ならびにデジタル化するジャーナリズムの職業倫理や実践の国際比較を専門とする。ジェンダーの視点からの研究にも力を入れている。
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AIと社会
長井 志江
AI×発達障害当事者研究:計算論的神経科学による認知個性の顕在化
計算論的アプローチから人間の社会的認知機能の発達原理を探る、認知発達ロボティクス研究に従事。自他認知や模倣、他者の意図・情動推定、利他的行動などの多様な認知機能が、脳の一般理論である予測符号化に基づいて発達するという仮説を提唱し、計算論的神経回路モデルの設計とそれを実装したロボットの実験によって評価。さらに、自閉スペクトラム症(ASD)などの発達障害者のための自己理解支援システムを開発。ASD視覚体験シミュレータは発達障害者の未知の世界を解明するものとして、高い注目を集める。